自転車の思い出

自転車の思い出 楽しみ

子供の頃

私の生家の近くには大きな川が流れていて、小さな頃、その川にかかる橋を自転車で渡るのが好きだった。

はじめての小さな冒険だった。

車も通る大きな橋だから、親からは子供だけで渡っていけないと禁止されていた。

はじめての親にナイショの小さな冒険。

ようやく自転車が乗れるようになって、その橋を1人で渡った時のことは、40年?以上経った今でも覚えている。

今、思えばたいした距離でも、それほど危険な道でもないのだけれど、当時の私にとっては、その橋を渡ることが大人に近づくことに思えた。

中学生の頃

学校には自転車を乗って行ってはいけなかったのだけど、遅刻ギリギリにしか起きれなかった朝は、学校の近くに住んでいる友達の家まで自転車を飛ばして行って、内緒で置かせてもらっては、通学していた。

田舎の学校だから、学校から距離が離れている同級生たちは、学校指定のヘルメットを被って、普通に自転車通学していたが、ヘルメットも被らず通学をしているところを先生に見つかったら怒られるのが必至なので、あまり通学路にはなっていない、路地を抜けてナイショの登校をしていた。

高校の頃

田舎の遠く離れた高校に進学した私は、片道30分以上かけて朝から自転車で登校していた。

少しきつい坂道を越えなくてはならなくて、何回か力尽きてコケた思い出もある。

その日は学校にたどり着いたのだろうか?

バス通学をするには田舎のバスは本数もなく、電車通学するにはウチから駅も、駅から学校も遠く、選択肢は自転車しかなかった。

昔から、いつも私のそばにいて、遠くに運んでくれた自転車だったけれど、大人になって、都会に出て電車の移動が普通になって、原付の免許を取って、いつか自転車に乗らねくなってしまった。

今、現在

原付も危ないし、それほど長い距離の移動をするわけでもないし、体にも自転車が良いのでは?と思いスポーツバイクに乗るようになった。

あの頃のように私を遠くまで運んでくれる相棒としての自転車。

子どものようにうちの近くの川辺のサイクル・ロードを駆け回りながら、私はやっぱり私の足を原動力として動く、この自転車というシンプルな乗り物が好きなのだと、あの頃と変わらないワクワクを感じながら思うのだった。

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